いよいよあと1週間に迫ったピーナッツの連載70周年、2020年!メモリアルイヤーを迎えるにあたって、やっぱり70年間のスヌーピーたちの活躍は知っておきたいところ。前回はピーナッツの歴史をかなりざっくり紐解いていきましたが、今度はキャラクター自身にスポットライトを当てて解説していきたいと思います(*゚▽゚*)✨
ピーナッツといえば、やっぱり強烈な個性のキャラクターたち!優しくて諦めの悪いチャーリー・ブラウン、お調子者で空想の世界なら敵なしのスヌーピー、いじわるだけど恋する乙女なルーシー…など、ある程度スヌーピーたちを好きなら、すぐに思い浮かぶはず。
…しかし!!どのキャラも最初からみんなが今キャラクター紹介で語られているようなキャラだった訳じゃないのです😳😳
- スヌーピーはどんなふうに変わったの?
- キャラクターたちが変わった理由はあるの?
など、キャラの歴史に関する疑問を、私ながびーぐると一緒に解き明かしていきましょう(●)´`・)
シュルツ氏が変わればキャラクターも変わる?!
「キャラクターの性格、態度はどうやって、いつ変わっていくの??」年代別コミックをざっと見ていてもピーナッツを年代を跨いで読んでいくと気になる点かもしれません。
わかりやすいことに、ピーナッツの作品の変化はシュルツ氏のその時々のライフイベント、考え方にかなり影響されていることが多いのです!
例えば60年代のルーシーは弟のライナスにはいじわるでかなり厳しく接しますが、90年代には末っ子の弟リランにまるでママのように優しくなっています✨
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9月に出版された「スヌーピーの父 チャールズ・シュルツ伝」のようなシュルツ氏の伝記にも書かれていますが、ルーシーは昔ほど怒ったりガミガミしたりしなくなっていたのです!…驚きですね😳 1959年にはバイオレットと互いを罵り合うケンカをし、もう一緒に住んでいるライナスが気の毒になるほど💦
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シュルツ氏曰く、「キャラのイメージになっている実在の人物はいない。」とのことですが、ルーシーの性格・考え方は最初の奥さんジョイス氏、長女のメレディスにかなり影響されていると言われています。自分の考えを強く主張したり、野心があって新しいことをドンドン進めてたりしていくのはルーシーに近いところがある…!そう感じさせられます(*´ー`*)
シュルツ氏の伝記を読めば、ピーナッツ博士に一歩近づく…?!700ページ以上にも及ぶシュルツストーリーの決定版!「スヌーピーの父 チャールズ・シュルツ伝」はコチラ→
また、そのルーシーの弟・リランもシュルツ氏の人生が影響を与えています。1972年に産まれ、翌年コミックに初登場したリラン。しかし、その頃はあんまり登場機会が多くありませんでした😭シュルツ氏は「ネタが思い浮かばなかった」と登場させたのを後悔していたとも言われています。しかし、シュルツ氏の孫が成長してからは、そのやり取りからヒントを得て、90年代からはリラン登場回数が激増! スヌーピーと一緒に遊んだり、幼稚園で三つ編みの女の子とのやりとりなど、後期でのリランの存在感はバツグンになりました✨
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また、有名なこととして、12月から西武池袋で開催されている「スヌーピー タイムカプセル展」でも取り上げられていますが、ピーナッツの歴史の中でも語られることの多いスヌーピーの犬小屋の大火事も、実際のシュルツ氏のスタジオが燃えてしまったことがベースになっています😱🔥
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こうやって、すぐに身の周りのことをネタに還元してしまうのもシュルツ氏の想像力ならではですね!
このキャラクターはこんなに変わった!ベスト4
一貫した個性がありながら、変化していくピーナッツキャラクターたち。実際にどう変わっていったの?特に大きく変わったキャラクターを4人選んでみました!
チャーリー・ブラウン
チャーリー・ブラウンといえば、大好きな赤毛の女の子にも振り向いてもらえず、女子からの(男子も)人気はサッパリ…シュルツ氏自身が昔から女性に対してはかなり奥手だったことがバックグラウンドになっているようです。そんな彼にも、お調子者な時期が2年ほどありました。1950年から1951年の間には、チャーリー・ブラウンは普通のやんちゃな男の子でした😳
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シャーミーやパティなど初期キャラより歳下(4歳)で、まだ世の中の厳しさを理解してなかったのかも…?この1951年のコミックでも、パティにちょっかいを出して怒られています💦ところが5年経った時にはルーシー、パティ、バイオレットらにいじめられ続け、不運に苛まれ続け、すっかり内気な男の子になっていました。
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シュルツ氏は少年時代の自分の似た面を投影していたのです🖋
とはいえ、どんなに泣きそうなことがあってもめげないのがチャーリー・ブラウン!ザンネンなことばかり起きるからこそ、彼の不屈の心が際立つのかも。
ペパーミント・パティ
ペパーミント・パティは今ではDマイナスの常連、親友マーシーとチャーリー・ブラウンを巡って恋敵…!これも最初の5年間には全て存在しなかった設定。パティがDマイナスを初めて取ったのは1973年1月18日。✏️クラスメートであるフランクリンやマーシーが登場してからも、しばらくは教室で居眠りをすることもありませんでした💤 チャーリーを好きな気持ちは内に隠して、皆に秘密にしようとしていたけど、1979年にようやくマーシーとライバル関係になったみたいです。マーシーの大胆さに、パティもおちおち守ってばかりじゃいられなくなった?!
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それ以降は、パティも積極的になってチャックに彼女なりに猛アタックしていきます💚💚
ルーシー
先ほども紹介しましたが、ルーシーのイメージも、だいぶコミック前期・後期で変わってきますね〜初登場コミックを観られた方はご存知かと思いますが、最初期のルーシーはぱっちりおめめ!チャーリー・ブラウンは遊びに付き合ったり公園に連れていったりと、幼く純心無垢なルーシーのベビーシッターのような役割もしていました🍼
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そして1953年頃からイジワルさを急速に成長させ、シュローダーに恋するルーシーの個性が際立っていきます💙 ライナスがまだまともに言葉も話せない頃から風当たりは厳しく…頭がいつ白髪になるかわからないと言わせるほど、日々ライナスもいじわる姉さんに悩まされていたようです_(:3 」∠)_
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それが明確に変化しだしたのが1980年代頃。リランがコミックに出始める前くらいから、ルーシーの態度は穏和になってきています♪ 理由として言われているのは、まず一つはシュルツ氏とジョイス氏との離婚。なんと同時期にチャーリーがルーシーに野球チームのクビを告げるという、離婚を暗喩していたと言われるコミックまで描かれています😳
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ルーシーのモデルでもあるジョイス氏が近くにいなくなったあたりから、次第にルーシーも角が取れていった…?シュルツ氏自身、再婚してからは気持ち的にも安定した生活を送れていたということも影響していると伝記で語られています。世の中のうまくいかない事をギャグに変えてきたシュルツ氏の引き出しから、モーレツルーシーが減っちゃったことが大きいとも言えますね👧🏻
そして先ほども述べましたが、リランの登場も重要なキッカケでした。大人が出てこないピーナッツでは、サリーが産まれた時、お兄ちゃんのチャーリー・ブラウンがパパのように育児に奮闘したように、ルーシーもママのように優しく、ちょっと厳しくリランを育てていきました👶🍼
スヌーピー
間違いなく、50年間で一番変わったのはスヌーピーでしょう!最初は前々回の記事でもお見せした普通のワンちゃん、それが今みたいなスーパービーグルになるには様々な変化がありました🐶🐶
スヌーピーが人間の言葉を使って考え始めたのは1952年から。犬であることの苦悩を抱え、呟くことも多々ありました😢
有名なのはこのコミック。「昨日ぼくは犬だった…今日もぼくは犬で、明日も犬だろう…」と期待してもしょうがないと諦めていた彼。
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ですが、二足歩行が上達した結果、犬でありながら他のものになりたいという気持ちを変装にぶつけていきます✨1989年には「ぼくは犬以外のものにはなりたくないな。」と言うほどポジティブに!
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まさに、犬としての可能性を切り開いたスヌーピーだからこそのセリフでしょう(*´ー`*) 犬が犬らしくないことをするからこそ面白いと、ジーンさんもドキュメンタリーで語っていたことがあります。スヌーピーは姿だけでなく、自己認識も変わっていったのです🐶
新たな設定?まだまだ変わるピーナッツワールド
ピーナッツのコミックは、皆様ご存知のとおり2000年2月13日で幕を閉じました😢しかしその後もコミックは再掲され続け、アニメはもちろん、グッズや映画など、スヌーピーたちの活躍は留まるところを知りません!
そんな中でコミック連載期にはなかった特徴を持ったキャラクターも実は多いのです✨
代表的なのはスヌーピーの妹ベル!!しっかり者なファッションモンスターです🎀 2010年を境にスヌーピーきょうだいのグッズもいっぱい増えた中で、ベルにも様々なコミックでは語られなかった追加設定が登場します😳ベルはコミック中ではアメリカ中部のカンザスシティに住んでいますが、2011年出版のムック本「いつもそばに SNOOPY!」によれば、なんとファッションの都・パリに別荘があるらしい?!そして外見も、頭に大きなリボンがついたり背中の模様がハートになっていました❤️ 賛否両論ありますが、オシャレなグッズにベルがいると、一層映えますね♪
また、2015年に公開された映画の「I Love スヌーピー」では最古参のパティにも新たな変化が!メインストーリーではチャーリー・ブラウンが赤毛の女の子への想いを届けようとする中、パティはピッグペンに好意を抱いており、映画全編を通して彼を好きなことがわかる描写がちらほらと描かれています\(//∇//)/一番の友人であるバイオレットがピッグペンの埃を嫌う中、パティはなんだか嬉しそうな表情。そしてストーリー中盤、ダ ンスコンテストの時は恥ずかし気な顔で「私…ピッグペンとダンスしてみたかったの…」と話していました💕更に夏休みの課題でピッグペンの文通相手に立候補!心なしか彼のホコリもハート模様に。満更でもないようです♡
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変わらない、だけど変わる、だからPEANUTSは面白い!!
PEANUTSのコミックといえば、個性的なキャラクター、メッセージ性、優しさ、厳しさ、面白さなど一貫しているものがたくさんありますね(*´ω`*)でも!そんな中でシュルツ氏はより良いコミックを作ろうと、自分の人生新しいチャレンジや変化に次々と取り組んでいきました。スヌーピーたちの群像劇でもあるPEANUTSは世界中みんなの日常でもあります。(2足歩行の犬と不思議な鳥が現れること以外は)人が成長したり人生経験を積んだりするにつれて変化していくように、キャラクター達も変わっていったのなら不思議なことじゃないのかも?
今回のキャラクターの変化のような身の回りに起こりうることを、自分の日常・人生と照らし合わせてみたのなら、PEANUTSはもっと面白くなるし、スヌーピーたちにもっと愛着が湧くことでしょう(●)^^・)